サルコペニアの診断基準


EWGSOP(ヨーロッパ)基準

EWGSOPのものです。早くからあり、この基準を使う論文が多いです。

Cruz-Jentoft AJ, Baeyens JP, Bauer JM, Boirie Y, Cederholm T, Landi F, et al: Sarcopenia: European consensus on definition and diagnosis: Report of the European Working Group on Sarcopenia in Older People. Age Ageing 39:412-423, 2010

 


IWGS(アメリカ)基準

2011アメリカ系のIWGSの基準もありますが、EWGSOPとは歩行速度が多少違うくらいで、似たり寄ったりです。 Fielding RA, Vellas B, Evans WJ, Bhasin S, Morley JE, Newman AB, et al: Sarcopenia: An Undiagnosed Condition in Older Adults. Current Consensus Definition: Prevalence, Etiology, and Consequences. International Working Group on Sarcopenia. J Am Med Dir Assoc 12:249-256, 2011


AWGS(アジア)基準

アジア人の診断基準が出版されました。日本人に対する研究では今後はAWGS基準をつかった方が良いのかなと考えています。AWGS基準だと、握力、DEXA,BIA基準値が統一されていて使いやすいです。

AWGS基準

最大握力 男性 26kg未満、女性18kg未満

歩行速度 0.8m/s未満

筋量(補正四肢筋量)  

生体電気インピーダンス法(BIA法) 男性7.0kg/m^2未満、女性5.7kg/m^2未満

二重エネルギーX線吸収度法(DXA法) 男性7.0kg/m^2未満、女性5.4kg/m^2未満 


握力、歩行速度どちらかが低下し、かつ筋量が低下する状態をサルコペニアとします。


Chen LK, Liu LK, Woo J, Assantachai P, Auyeung TW, Bahyah KS, et al: Sarcopenia in Asia: consensus report of the Asian Working Group for Sarcopenia. J Am Med Dir Assoc 15:95-101, 2014


参考 

EWGSOP サルコペニアの定義と分類

筋量測定法 サルコペニア診断の為の筋量測定法


2015-06-20


自己紹介

飛田 哲朗 Tetsuro Hida

名古屋で脊椎外科医の仕事の傍ら、サルコペニアの研究をしています。

2017年-2018年 アメリカのサンディエゴに、家族連れで臨床留学しました。 

 

好きなテレビ:

未来世紀ジパング

 

池上彰さんが出る回とか、最高ですね。テレ東経済番組の面白さは安定してます。

 

好きな映画:

アメリカのSF映画。遺伝子エリートと雑草魂の葛藤がたまりません。同じアンドリュー・ニコル監督の「In Time(タイム)」もいいですね。

 

息子の難病の治療法開発を試みる銀行家の父の、実話を元にした物語。熱意と戦略がそろえば誰でも治療法開発に携われる可能性があるんですね。

Follow-up of 89 asymptomatic patients with adrenoleukodystrophy treated with Lorenzo's oil

論文のラストオーサーが父親。

 

 

NYのイタリアンレストランのある一夜が舞台。料理漫画の傑作「バンビ〜ノ!」全巻がこの1本に詰め込まれたような中身の濃さ、事件だらけです。イタリア料理好きにはたまらない数々の料理、ガーリックオイルが恋しくなります。

 

好きな飲み物:


最近はアメリカのマイクロブリュワリーと呼ばれる小規模ビール工房の地ビールにはまっています。

 

サンディエゴにあるBallast Point という醸造所のSculpin (Indian Pale Ale)というとても味が濃くてフルーティな種類のビールがお気に入りです。

 

 

 

リンク

朝日新聞、 「筋肉少なく肥満、高齢者の1割 名大、北海道の323人分析」(平成26年6月3日夕刊)

八雲町での疫学調査を取り上げていただきました。

名古屋テレビ UP! 注目ニュース「サルコペニア肥満」

2013年8月2日に放送された内容です。僕の研究を取り上げていただきました。とてもわかりやすくまとまっています。

 

リハビリテーション栄養・サルコペニア(筋減弱症)

サルコペニアのエビデンスが集積しています。勉強になります。

 

整形外科 論文ナナメ読み (JBJSなどなど)

JBJSの要約がまめに更新されています。抄読会のネタ探しにぴったりです。

整形外科医のための英語ペラペラ道場

英語論文を書く際の道しるべです。

整形外科医のブログ

整形外科臨床にとどまらず経済学にも詳しい記事が参考になります。