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遺伝学でよく出てくる難解な言葉たちをまとめてみました。
Wikipediaなどからの独学なので、間違いがあったら教えてください。
ゲノムの変異
SNP, SNPs: single nucleotide polymorphism 一塩基多型 スニップ、スニップスと発音
SNV, SNVs: single nucleotide variant? 一塩基多様性. SNPとの違いは?
CNV:copy number variation 特定のDNA塩基配列の繰り返し数が個人間で異なる、ゲノム変異の一種
SV:structural variation 構造の多様性
In/Del:(InDelとも表記)。insertion/delation? 挿入欠失。ゲノム変異の一種
NGS解析: next generaion sequencerのこと? 次世代シークエンサー解析
homozygous:同型接合型 対義語はheterozygous。瞳の色の場合。父:黒青 母:青青と時、子供:黒青(ヘテロ)黒青(ヘテロ)青青(ホモ)青青(ホモ)になる
CLC、Partek、NextGENe、Avadis NGS: 次世代シーケンサー用の有償ソフト
Illumina, SOLiD, 454: 次世代シーケンサーの機種名
non-synonimous:「非同義の」。
synonymous多様性: 一般的な遺伝子多型には、DNAの変異によってアミノ酸が置換される(nonsynonymous)変異と置換されない(synonymous)変異があ るが、synonymous変異は生成されるタンパク質の配列に違いはない。しかしMDR1遺伝子ではsynonymous変異で機能に差があることが知 られている。synonymous変異によりm-RNAの二次構造が変わり、タンパク質の発現量が変わるという説と、synonymous 変異により稀なコドンが使われるように変化したために、翻訳の分子機構でのタイミングが変わり、タンパク質の高次構造が変化するという説がある。
non-synonimous SNV: 遺伝子変異の中でも、コードしているタンパク質のアミノ酸が変化する重要な多様性。
ナンセンス多様性:(≒missense mutation?) タンパク質産生を阻害する遺伝子。重要なSNV。
シングルトン:単一遺伝子。 重複遺伝子より、疾患を発症しやすい?
「生 物の遺伝子を欠失させても、2つの補償機構のために表現型効果はほとんど現れない。第1の機構は重複遺伝子の存在であり、一方のコピーの機能が失われても 別のコピーで補われる。また第2の補償機構は、代替代謝経路や調節ネットワークに基づいている。これら2つの機構の相対的な重要性は、重複遺伝子が補償に 果たす役割は無視できることを示唆する、範囲の限られた1つの研究を除いては調べられていない。酵母Saccharomyces cerevisiaeゲノムの単一遺伝子欠失変異体のほぼ完全なセットの適応度データを用いて、我々は完全欠失変異に対する遺伝的頑健性に重複遺伝子が果 たす役割について、ゲノム全体を対象とした評価を行った。本論文では、重複遺伝子に対する機能的補償が、単一遺伝子(シングルトン)と比べて有意に高い確 率で存在すること、」Nature 421, 6918 (Jan 2003) Letters: 遺伝:完全欠失変異に対する遺伝的頑健性に果たす重複遺伝子の役割
exome analysis: タンパク質コード領域の解析
allele: アレル 対立遺伝子。 対立遺伝子が両方とも同じように変異している)場合、ホモ接合と呼ばれ、異なる種類の遺伝子を引き継いでいる(片方の対立遺伝子が変異している)場合、ヘテロ接合と呼ばれる。
Novel NS mutation : nonsynonymousのこと?
Codon:各アミノ酸に対応する3つの塩基配列。開始codon= AUG, (AUA), (GUG) 終始codon= UAG, UGA, UAA
RNAの場合はチミン(T)の代わりにウラシル(U)が用いられる。
Grantham score: グラサムスコアとは、コドンの置換を科学的な相違性でクラス分けしたもの。0点保存されている。150以上激しく相違している。「 Grantham scores, which categorize codon replacements into classes of increasing chemical dissimilarity, were designated conservative (0-50), moderately conservative (51-100), moderately radical (101-150), or radical (≥151) according to the classification proposed by Li et al」Rudd, et al. Cancer Epidemiol Biomarkers Prev November 2005 14; 2598
annotaion: 塩基配列のどの部分がどのような役割を担っているかを明らかにする事。注釈付け。
DNA マイクロアレイ:ガラスやシリコン基板の上に数万から数十万のDNAを搭載したもの(GeneChip®)。ハイブリダイゼーション(DNAが相補的に複合体を形成すること)で、ゲノムワイド(網羅的)に遺伝子変化を解析できる。
shared strain:??
reads or coverage:
gene delation:
multiple alignmant:
crosscheck:
signaling molecule:
RNA-binding domain:
参考文献:
http://www.rikenresearch.riken.jp/jpn/hom/6479
http://www.natureasia.com/japan/nature/updates/index.php?i=4852
Wikipedia
http://www.jbic.or.jp/activity/i_db_pj/sub_h-i/07/d0726sh.html
モノクローナル抗体: モノクローナルこうたい)とは、単一の抗体産生細胞に由来するクローンから得られた抗体(免疫グロブリン)分子。通常の抗体(ポリクローナル抗体)は抗原 で免疫した動物の血清から調製するために、いろいろな抗体分子種の混合物となるが、モノクローナル抗体では免疫グロブリン分子種自体が均一である。抗原は 複数のエピトープ(抗原決定基)を持つことが多く、ポリクローナル抗体は各々のエピトープに対する抗体の混合物となるため、厳密には特異性が互いに異なる 抗体分子が含まれている。これに対してモノクローナル抗体では、一つのエピトープに対する単一の分子種となるため、抗原特異性が全く同一の抗体となる。 通常、抗体産生細胞を骨髄腫細胞と細胞融合させることで自律増殖能を持ったハイブリドーマ (hybridoma) を作成し、目的の特異性をもった抗体を産生しているクローンのみを選別(スクリーニング)する。この細胞を培養し、分泌する抗体を精製して用いることにな る。
side population cell: SP細胞は人工的に作られるiPS細胞とは異なり、各組織に低率で存在する、天然の幹細胞的性質を持った細胞。
ヘキスト33342はDNA 結合色素であり,単一色素でありながら450/675nm という2つの波長の蛍光 を発するという特長をもつ.その特徴ある染色パターンのなかで,両波長をほとんど発しない細胞集団SP細胞は,高い組織幹細胞活性を示す。
Epaxial and hypaxial muscles: 軸上、軸下筋 脊椎動物の体幹筋は、脊柱との位置関係により大きく2つに分けられ、尾側方向に並んだ横突起のレベルを基準にして、これよりも背側にあるものを体幹背側筋 (Mm.trunci dorsales)、これよりも腹側にあるものを体幹腹側筋(Mm.trunci ventrales)と呼ぶ。これはは脊柱を体軸と考えて、軸上筋(epaxial muscle)、軸下筋(hypaxial muscle)とも呼ばれ、支配神経は、前者が脊髄神経前枝の背側枝(後枝)、後者が腹側枝(前枝)である。
somite: 体節。脊椎動物の胚発生において、原腸陥入により外胚葉・内胚葉・中胚葉の三胚葉が分かれ、外胚葉上皮から神経管が形成されると、同時に神経管の腹側に前 後軸に沿って伸びる中胚葉性の脊索が発生する。これら神経管・脊索といった正中を走る器官のすぐ両脇には中胚葉のブロックが分節的に生じ、これを体節 (somite)と呼ぶ。体節は主に3つのコンパートメントに分化するとされ、それぞれが特異的な発生を行う。その3つは表皮側から脊索側へ順に、* 皮節(dermatome):背側の真皮が発生。* 筋節(myotome):多くの体幹筋、四肢筋が発生。* 硬節(sclerotome):脊椎骨・肋骨が発生。である。 皮節と筋節を併せて皮筋節(dermomyotome)と呼ぶこともある。
reporter gene activity:その遺伝子活性を測定することで、発現強度を測定もしくは検出できる遺伝子。ルシフェラーゼやlacZ等がよく使われる。
レポーターマウス:レポーター遺伝子を持ったマウス。
promoter:プロモーター(Promoter)とは転写(DNA からRNA を合成する段階)の開始に関与する遺伝子の上流領域を指す。
parabiotic pair: 対象となるマウスと外科的に末梢循環を共有させたモデルの事。
single fiber culture: 筋繊維一本単離して培養。筋原性細胞以外を除外できる、衛星細胞を静止期のまま保てるのがメリット。Anderson. Activation of muscle satellite cells in single-fiber cultures Nitric Oxide 7 (2002)
Cre-ER、ROSA26マウス: タモキシフェン作用部位で、Cre遺伝子の遺伝子組み換えが起き、目標遺伝子が不活化されるマウス。このCreER™はエストロゲンアンタゴニストのタモキシフェン存在下でのみ活性化されるという特徴を持つ。こ のCre リコンビナーゼのC 末に変異型エストロゲンレセプターのリガンド結合ドメインを融合したCreER™を使用した。このOlig2 ノックインマウスのヘテロ接合体と、Cre による組み換えを受けるとlacZ 遺伝子が発現するレポーターマウスを交配することによって、ダブルトランスジェニックマウスを作製した。 よく利用されるのはROSA26 Reporterマウス(R26R); これは[ROSA26-loxP-stop-loxP-lacZ*1]なるコンストラクトからなり、Creの発現をモニターすることが出来る。
Cre-loxP部位特異的組換え: 部位特異的組換え反応である。 loxPという特定のDNA配列を標的としており、DNA組換え酵素Creにより触媒される。
コンディショナル・ノックアウト: Cre-loxP系を用いることで特定の条件下でのみ遺伝子ノックアウトすることが可能になる。
TOPGALマウス:Wntシグナル系のレポーターマウス
read-out: レポーターマウスにおけるシグナルの発現
Frizzled-fc:Fc融合タンパク質は、無関係なタンパク質またはタンパク質断片と融合した免疫グロブリン重鎖のFc領域から成るキメラポリペプチドである。
L6A1筋芽細胞:ラット由来筋芽細胞
Institute of Cancer Research (ICR) mice: 汎用系統(General purpose)。ICR系マウスはスイス系マウスを起源とするアルビノマウス。アメリカのInstitute of Cancer Researchから各所に送られたことから、その頭文字を取ってICRと命名された。
MTT アッセイ:3-(4,5-Dimethylthiazol-2-yl)-2,5- diphenyltetrazolium bromide, テトラゾリウム化合物を用い、細胞増殖を吸光度で測定。
GTP: グアノシン二リン酸 (GDP) からアデノシン三リン酸 (ATP) のリン酸を受容して生合成される。
constitutively active: 恒常的な過剰発現
細胞毒性とアポート-シス評価法
MTSアッセイ: 3-(4,5-dimethylthiazol-1)-5-(3-carboxymeth-oxyphenyl)-2H-tetrazolium assay。MTS色素をホルマザン色素(紫色)へ還元する酵素活性を測定する比色定量法。培養細胞の生存率や増殖率を試験する。
トリパンブルー色素排除試験法:青色のトリパンブルー色素が生細胞には取り込まれないことを利用し、生きている細胞と死んだ細胞を顕微鏡下で区別する手法
TUNEL assay: terminal deoxynucleotidyl transferase dUTP nick end labeling assay アポトーシスに伴って切断されたDNAの末端をラベルする方法です。酵素TdTを用いてDNA末端にビオチン標識dUTPを結合させ、さらにFITC-アビジン複合体を結合させて蛍光顕微鏡で観察したりFACSで測定
ブラッドフォード法: Bradford method。タンパク質定量法。 クマシーG250は、単独の酸性溶液では465nmに可視光の吸収極大を持ち褐色を呈するが、タンパク質に結合すると吸収極大が595nmに移動し青色に見えることを利用。