Taylor TH, Mecchella JN, Larson RJ, Kerin KD, Mackenzie TA.
Initiation of allopurinol at first medical contact for acute attacks of
gout: a randomized clinical trial. Am J Med. 2012;125:1126-34.
要約
目的 痛風発作に対するアロプリノールの導入は費用効果の高い方法であり、一旦急性の発作が収まれば放っておいてもよい、との間違った認識を防ぐ効果がある。
本研究の目的は、痛風発作の痛み、発作の再発に対して、発作の早期のアルプリノールの導入、と発作が収まってからのアルプリノールの導入に差がないのではないかという仮説を検討するものである。
方法 57名の尿酸結晶が証明されている男性痛風患者を対象とし、無作為化を行いアロプリノール300mgとプラセボに分けて投与した。 全員に対しインドメタシン50mg一日三回、10日間、予防的にコルヒチン0.6mg1日二回90日間投与した。プライマリアウトカムは、発作関節の痛みのVASと発作後30日間の自己評価による関節炎再発とした。
結果 51名を評価した。(アロプリノール群26名、プラセボ群25名)1日目から10日目まで、両群間にVASの差はなかった。 初期のVASはアロプリノール群で6.72cm、プラセボ群で6.28cm(P=0.37).10日後には、それぞれ0.18cm、0.27cm減少した。(P=0.54)
関節炎再発は、アロプリノール内服群で3例、プラセボ群で2例あった。(P=0.60)しかし、アロプリノール群では尿酸値が有意に低下していた(7.8mg/dLから5.9 mg/dL、3日目)。血沈とCRPは差がなかった。
結語 発作中にアロプリノールを開始することは、痛みと炎症再発、炎症マーカーに影響を与えなかった。
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