小児先天性疾患
骨形成不全症osteogenesis imperfecta.Ⅰ型コラーゲン異常.骨折、青色強膜、難聴(耳小骨骨化)
軟骨無形成症 achondoro plasia 致死性骨異形成症、軟骨低形成症と共にFGFR3異常症. 四肢短縮型低身長。O脚、脊柱管狭窄症、腰椎前弯、胸椎後弯
下肢延長術 骨癒合しにくい下腿を若年(小学校高学年)に、大腿を中学生時に延長. 10cm目標. 延長量は軟部の硬さ次第.
脊椎骨端異形成症 扁平椎。体幹短縮型低身長。骨端部(股関節)変形。内反股。
多発性骨端異形成症 骨端核の出現遅延。両側Perthes様変形。OsOdontoideum。
先天性多発関節拘縮症 多くの原因あり。垂直距骨、先天性内反足。
Ollier病 片側に多発内軟骨腫.海綿状血管腫合併でMaffucci症.変形、悪性化。
Albright症候群 線維性骨異形成症、皮膚色素沈着、性的早熟
大理石病 骨折傾向、造血障害、脳神経症状。サンドイッチ脊椎。
垂直距骨 多発性関節拘縮症 背髄髄膜瘤(二分背椎?)
二分脊椎 浅在性、顕在性(開放性)(背髄髄膜瘤ともいう)水頭症.下肢弛緩性麻痺、足部変形
Klippel-Feil症候群 常優。 短頚、毛髪低位、癒合椎 2型 単椎C2/3のみ癒合が多い
Duchenne型筋ジストロフィー 伴劣、<5歳で発症、waddling(アヒル)歩行、登攀起立
ダウン症 OsOdontoideum6% 環軸椎亜脱臼10-30%
肩甲骨高位症(Sprengel変形) 男児、左側に多い。側弯, Klippel-Feil合併も。下記肩甲脊椎骨合併も。高位というよりは、肩甲骨の外転制限により、肩関節の可動域制限をきたす。可動域制限があれば手術適応。手術は肩甲骨引き下げ術。肩甲骨周囲の筋を切離し、肩甲脊椎骨を切除。肩甲骨前面の繊維性組織を剥離。肩甲骨を引き下げ、切離した筋を逢着。ストッキネット固定。
肩甲脊椎骨(omovertebral bone) 索状物あり。外転制限、変形高度で手術必要
先天性下腿偽関節 NF1の70%に合併 手術(髄内釘、創外固定) 癒合困難
Apert症候群 尖頭合指症 常優
絞扼輪症候群 先端合指症、切断 リンパ浮腫。内反足、口唇裂合併多い。
Poland症候群 短合指症+大胸筋欠損
先天性握り母指症 他動伸展は可能 先天性伸筋腱欠損症 治療:他動運動、装具、皮膚解離
母指多指症 男児 右側に多い 1歳前後に手術。橈側母指低形成 低形成側切除と腱移行
小趾列多合趾症 第6趾。整容のため、手術適応。皮膚移植必要のことも。術後ギプス安静。手術時期は安静が保てて、全身麻酔が可能な1歳前後。
骨幹端異形成症 先天性多発性関節拘縮症に合併。
O脚の鑑別疾患
生理的O脚… 3歳くらいに治る。治らなければ、装具
くる病…長管骨骨幹端のcupping、fraying、flaring 血中Ca
Blount病…脛骨内後側の嘴状変形。Tibia metaphyseal-diaphyseal angle>13度
低身長
四肢短縮型… 軟骨無形成症 骨幹端異形性症 クレチン症(原発性甲状腺機能低下症)
体幹短縮型… 脊椎・骨端異形性症 ムコ多糖症(Morquio症候群)、ムコ脂質症
均衡型… 多発性骨端異形性症、大理石病、
Ⅱ型コーラーゲン異常先天性脊椎骨端異形成症、脊椎骨端異形成症Kniest・Sticker骨異形成症
先天性腓骨列形成不全
脚長差、外反変形、腓骨形成不全、第4,5趾欠損。
治療は、乳児期に足関節形成術、脛皮骨癒合術。成長期の間に脚延長術、矯正骨切り術。
多数回の手術が必要で、機能予後によっては早期の切断も。