小児 骨端症 骨壊死など
先天性内反足
2:1で男子に多い。遺伝? 絞扼輪症候群の50%、先天性多発関節拘縮症等に合併
後足部:尖足変形、内反変形 中足部:凹足変形 前足部:内転、内反変形
治療:乳児であれば、 徒手整復、矯正ギプス(1/W)
ギプス治療合併症: 舟底足変形、扁平距骨滑車、脛骨遠位骨端離開など
矯正位が得られたら、DennisBrown副子。変形残存したら、1歳前後で手術。
乳児を過ぎていたら、手術。
大腿骨頭すべり症 slipped capital femoral epiphysis
疫学:男12-14歳、女10-13歳 肥満 成人は内分泌異常
Trethowan徴候:Klein線内側に骨頭
metaphyseal blanch sign 骨端線透亮像
posterior tilting angle の左右差
Scarpa三角(縫工筋、鼠径靱帯、大腿動脈)圧痛
Caperner徴候: 側面像で骨頭下縁が後方にはみ出る。
Drehmann徴候 屈曲とともに外転外旋 外旋拘縮
治療:ギプス固定で軟骨融解 不安定型は骨頭壊死のリスク
Acute type:徒手整復、牽引、内固定
Acute on chronic type:徒手整復、牽引、内固定、すべり角>30度で骨切。
Chronic type:固定。すべり角>30度で骨切。 大腿骨頭すべり症
Perthes病
病態:大腿骨骨端部 膝前面の痛み 疫学:6-8歳 男子
検査:外転、内旋の制限。要レントゲン側面像。内反股 性ホルモン、甲状腺ホルモン
MRIでT1lowT2low。骨シンチで骨端部集積低下
初期:骨頭核骨硬化、扁平化、骨萎縮 軟骨下骨折 骨幹端部嚢腫様 亜脱臼(涙根骨頭距離大)
中期:軟骨化骨不整、一部欠損
高期(遺残期):骨頭分節化 新生骨が混じる
Head at risk
Catterall:gagesign(骨端外側V字透瞭像)、骨端外側石灰化、骨頭亜脱臼、骨端線水平化
発症年齢>9歳 肥満児 可動域制限、 内転拘縮
治療:containment 外転装具 予後良い。
手術適応:広い壊死範囲かつ>9歳。 Salter骨盤骨切り、 大腿骨内反骨切り
先天性股関節脱臼 左股60%、右股20%、両股20% 女児
Ortlani、Barlowクリックテスト Allis徴候(膝高、脚長差)
臼蓋前捻、関節包弛緩+狭部、 軟性墜下性歩行
Calve線、Shenton線 VonRosen撮影(骨頭核未出現時 両下肢内旋、45度外転)
整復後の変形遺残:Perthes様変化 大転子高位 骨頭扁平化
Riemenbugel装具…自動運動が出る生後2ヶ月以降から。股関節の伸展を制限。<2週で整復。 脱臼位のまま3週以上装着で骨頭壊死の危険。 整復後3-4週装着。
オーバーヘッドトラクション:水平牽引→垂直牽引→オーバーヘッド牽引→外転牽引
5歳児、CE角5度未満、旧外殻ソルター骨切り術検討
乳児化膿性股関節炎
外転外旋屈曲位
CRP陽性 WBC体温正常も レントゲン(1週以降)で軟骨下骨萎縮
直ちに切開ドレナージ
単純性股関節炎
4-6歳 股関節痛、跛行 先行感染 1-2週で軽快 関節水腫 軽度屈曲、外転外旋位
JRA,感染を除外。自宅安静 or 入院、牽引
筋性斜頚 torticollis
胸鎖乳突筋索状物 胸骨枝、鎖骨枝。 1ヶ月で最大に 患側と反対側に回旋。 90%以上自然治癒 多くは1歳半までに自然治癒。それまでは頭蓋変形に注意する。2歳時点で治癒していなければ、治癒しない可能性が高い。5-6歳で顔面変形(顔面側弯)のリスクあるため、2才以降早めに手術。 手術:索状部の切除
骨端線損傷
Salter-HarrisⅡ型:成長障害ほとんど起きない。 STⅣ型:成長障害、正確な整復必要。
通常3型4型で手術。
Pannar病病態:上腕骨小頭の骨壊死 疫学:10歳前後の男児 野球、外傷?。 予後良好
第1Kohler病 病態:足舟状骨の骨軟骨炎 疫学:5-9歳男子 足底板 予後良好
Freiberg病(第2Kohler病)病態:中足骨頭,骨壊死,圧潰型 疫学:10-18歳女子,変形残ったら手術
Scheuermann病
病態:胸腰椎移行部の後弯 遺伝 内軟骨性骨化障害
検査:椎体終板不整 楔状化 Schmorl結節 疫学:思春期
Blount病
病態:脛骨近位端内後側部発育障害 O脚、metaphyseal diaphyseal angle→危険大、 内反 内旋 装具(長下肢装具)。手術は骨切り, 近年はエイトプレート(eight plate)も。
1~3才頃に発症するものを幼年期型(infantaile type)装具治療も。
年長児(6~12才)になって発症するものを青年期型(adolescent type)
Sever病 踵骨骨端炎 アキレス腱の牽引し 10歳前後 男子
足根骨癒合 10歳 距骨-踵骨と、踵骨-舟状骨あり。後距踵関節内側に多い。
垂直距骨 底屈制限、 偏平足様の船底型の足底。 軽度 外反扁平足< oblique tallus< 垂直距骨。 診断は底屈時の距骨軸と中足骨。 治療はギプス固定での拘縮緩和。 観血的治療は脱臼整復、アキレス腱切除
脊髄骨端異形成症
脊椎と管状骨骨端に異形成を起こす骨系統疾患。II型コラーゲンの変異。発生頻度は日本で5万人に1人,海外では1万人に1人。骨形成おう盛で、癒合しやすい。頸胸椎脊髄症, 四肢関節拘縮。
マイクロジオディック病 Microgeodic病
しもやけ(凍傷)による骨溶解。数ヶ月で骨再生。幼児の手指、足趾に好発。指しゃぶりなど。繰り返すとレントゲンで骨溶解と骨再生像。鑑別に骨腫瘍、骨髄炎。治療は保温とビタミンE.
開花性反応性骨膜炎 Florid reactive periostitis
指一本が著名に腫大。20-30歳に好発。自然治癒。