(参考文献:整形外科徒手検査法)
筋電図 electromyography
□ 安静時:
正常 … 活動電位無し
神経原性筋力低下(脱神経)… 筋繊維攣縮(自発電位)(fibrillation) 陽性鋭波(positive sharp wave)筋線維束攣縮(自発電位)(fasciculation)(正常人でも、ALS、CSMでもみられる)
□ 最大収縮時:
正常? 運動単位が次々と活動電位を放出 Interference(干渉) patternに。
脱神経… 脱落した神経のかわりに健在な軸索が神経支配し、運動単位が拡大
motor unit potential の持続時間の延長、多相性電位(polyphasic wave)、高振幅電位。giant unitになる。
□病的放電
Parkinson病:群化放電grouped discharge テタニー:反復放電repetitive discharge,Spasm,Cramp
神経伝導速度(誘発筋電図) NCV nerve conduction velocity
□運動神経伝導速度MCV(m/s)
M波(順行性伝導)を測定。運動神経(Aα繊維)刺激→末梢支配筋導出
F波 後期合成活動電位。 M波に続いて出現する筋複合波。刺激の興奮がα運動神経線維を逆行性に上行して脊髄前角細胞に達し、そこで生じた自己興奮が、同じα運動神経線維を順行性に伝搬して記録されたもの。潜時にばらつきあり。
終末潜時(terminal latency)…遠位部での障害で延長する。正中神経の場合、手関節刺激から、母指の間。手根管症候群では4.0msec以上に遅れる。
□ 感覚神経伝導速度SCV(m/s)
感覚神経活動電位を計測。順行性、逆行性両方で測れる。
障害部位通過で速度の低下、振幅低下、多相化、分散(temporal dispartion)が起きる。
H波…筋紡錘由来Ia繊維(感覚神経)を介した背髄反射弓をみるための誘発波。下腿三頭筋の場合、S1神経根、潜時30msec。上位ニューロン障害(腱反射亢進)でH波閾値低下、振幅増大。下位ニューロン障害で閾値上昇、振幅減少。
□ その他
・ 乳児では、伝導速度が遅く、3-5歳で成人と同じになり、60歳以上で10%低下する。
・ 1度で、1.8-2.2m/s変化。30℃の室温で計測。
・ 圧迫は太い神経から障害。局麻は細い神経から影響。
・ 太いと速いが、温度の影響を受けやすい。
・ 複合筋活動電位:compound muscle action potential(CMAP) M波の事。振幅大きければ筋力大。←→感覚神経活動電位 M波より、はるかに小さく、電位の積算が必要。
・ 最大上刺激(supramaximum):記録される神経筋活動電位の振幅が最も大きくなる強度が基本
MRI
血腫: 初期 デオキシヘモグロビン T2低
2週後 メトヘモグロビン T1高
1月後 ヘモジデリン T1低 T2低
T1低T2低…骨皮質、石灰、繊維(半月板など繊維性軟骨)
T1高T2高…脂肪、骨髄