骨腫瘍 良性
骨軟骨腫 osteochondroma(外骨腫)
疫学:最も多い 10歳 大腿骨遠位 脛骨近位など
検査: 軟骨帽 多発性遺伝性外骨腫は悪性化(軟骨肉腫)リスクあり 予後:よい
軟骨部>2cm 手術
内軟骨腫
疫学:10-20歳 手指足趾の骨幹端 多発:Ollier病 Maffucci病
検査:骨皮質菲薄、膨隆 内部の骨化 治療:掻爬 軟骨肉腫への悪性化
骨巨細胞腫 GCT 疫学:20-30歳 大腿骨遠位、脛骨近位骨端部 10%は椎体。TRACP-5b高値(denosumab治療中の腫瘍マーカーとして用いる)。
治療:denosumab(ランマーク)の保険適応あり。切除、骨移植 再発多い 肺転移や、悪性化も。
好酸性肉芽腫 ランゲルハンス細胞組織球症の骨に限局したもの
疫学:10歳未満 長管骨 骨幹部 多発 疼痛強い 細網細胞、組織球、明るい核のランゲルハンス細胞
検査:溶骨、厚い骨膜性骨化 扁平脊椎(Calve病) .治療:切除、放射線、ステロイド
類骨骨腫 osteoid osteoma
疫学:10-20歳 下肢骨幹部 検査: nidus 反応性骨肥厚 治療:摘出 NSAID
四肢骨であればラジオ波焼灼
骨芽細胞腫 osteoblastoma
類骨骨種のうち、サイズが2cm以上のもの. 脊椎発生が40%. aggressive osteoblastoma という著名な骨破壊や軟部腫瘤を形成する悪性腫瘍に酷似するタイプもある。
軟骨芽細胞腫
疫学:10歳台 脛骨 大腿骨骨端部 病理:輪状(chicken-wire)石灰化 予後良好,レントゲン:境界明瞭な溶骨病変
線維性骨皮質欠損、(≒非骨化性繊維腫)
疫学:5-15歳 大腿骨遠位 脛骨近位 検査: 骨膜の毛羽立ち 治療:自然消滅 Don’t touch.
花むしろ様繊維細胞、巨細胞
線維性骨異形成
疫学:10歳台 大腿骨、脛骨など骨幹端、骨幹部 Albright症候群(多発、カフェオレ斑、思春期早発) 検査:菲薄膨隆 すりガラス様(woven bone) 羊飼いの杖変形 治療:変形の予防
褐色腫 上皮小体機能亢進症 ヘモジデリン
骨芽細胞腫
疫学:10-20歳 脊椎後方要素 検査: NSAID効かない痛み治療:再発繰り返す
Brodie骨膿瘍
疫学:幼少期 大腿骨遠位、脛骨近位などの骨幹端
検査:反応性骨肥厚 リンパ球、形質細胞の浸潤 黄ブ菌 骨透瞭像とまわりの硬化像
骨嚢腫 10-20歳上腕近位 大腿近位 踵
単純性骨嚢腫(孤発性骨嚢腫、solitary bone cyst、SBC),動脈瘤様骨嚢腫 (Aneurysmal bone cyst、ABC)
骨嚢腫様変化をきたす疾患 動脈瘤性骨嚢腫、や骨巨細胞腫、軟骨芽細胞腫osteoblastomaなどの腫瘍、線維性骨異形成fibrodysplagia
動脈瘤性骨嚢腫(aneurysmal bone cyst; ABC)
primaryのものと、 腫瘍によるsecondoryのもの(ABC様変化をきたす)がある。
悪性腫瘍の可能性あり。腫瘍専門コンサルト検討。
診断:針生検。(骨幹端部発生など)secondaryが疑わしければ切開生検。
primary ABCであれば、良性疾患。
治療:掻爬、骨移植。
骨硬化をきたす疾患(大理石病など)
骨パジェット病 Paget disease
カムラチ・エンゲルマン病 Camurati-Engelmann disease
頭蓋骨・上腕骨・大腿骨・脛骨・腓骨等の過剰な膜内骨化による骨皮質の肥厚と長管骨骨幹部の紡錘形肥大を特徴とする骨系統疾患。常染色体優性遺伝。
流蝋骨症 メロレオストーシス Melorheostosis 神経根分布に一致。骨内脂肪腫骨内石灰化
濃化異骨症