プロペンシティスコア(傾向スコア)とは、年齢、性別、fusion level 数、BMI、喫煙、労災有無など様々なパラメーターをスコア化して、同じスコアの患者同士をマッチングさせます。これまでの年齢・性別によるマッチングよりも、より多くの因子を加味してマッチングさせることにより、群間のばらつきを無くすことができます。Retrospective studyですが、RCTに準ずるエビデンスレベルがあります。
SPSSで出来るようです。脊椎の臨床研究にも応用ができそうです。
傾向スコアマッチング法propensity score matching
http://rcommanderdeigakutoukeikaiseki.com/propensity_score.html
傾向スコアをうまく利用することで観察研究のデータからある特定の治療効果を無作為化割り付け試験のように解析することができると考えられており、エビデンスレベルも無作為化割り付け試験に準じるものとして扱われるため近年傾向スコアを用いた論文が数多く見られる。通常ある治療の効果を判定する際に患者背景の補正や交絡因子を取り除く方法としてmultivariate Cox regression analysisやmultivariate logistic regression analysisが行われてきましたが、IPTW法やPS matching法を使用してこれらの解析を行うことでより正確に調整ハザード比やオッズ比を算出することが可能だと考えてられいる。実際の臨床の現場においては様々な患者の背景を考慮して治療が割り当てられるため、治療群とコントロール群(場合によっては治療A群と治療B群の比較)では患者背景が異なることがほとんどです。このような治療の割り当てに影響する因子を用いて治療割り当ての確率である傾向スコア propensity score (PS)を算出し、同じ傾向スコアの得点の患者同士を比較することで、疑似的に観察研究のデータを無作為化割り付け試験のように解析するというのが傾向スコアを用いた解析の概念です。